遺品整理を進めていく中で、ぬいぐるみや人形の処分に迷う方は多いのではないでしょうか。
「顔がついていて捨てづらい」「なんとなく気持ちが引っかかる」など、感情的な理由から手が止まってしまうケースもあります。
本記事では、遺品として残ったぬいぐるみや人形を気持ちよく手放すための方法や、供養・お焚き上げの流れと費用感についてわかりやすく解説します。
なぜぬいぐるみの処分に迷うのか?
ぬいぐるみや人形は、顔があることから「魂が宿る」と感じる方も多く、心理的に捨てづらいものです。
特に、亡くなった方が大切にしていた人形であれば、なおさら扱いに慎重になります。
このような場合、単にゴミとして処分するのではなく、供養やお焚き上げを通して心を整理するという方法があります。
処分方法①:人形供養・お焚き上げとは?
◎ 人形供養とは?
寺院や神社で、感謝の気持ちを込めて供養(読経など)をしてから処分する方法です。
「今までありがとう」という気持ちで手放せるため、心理的負担が軽減されます。
◎ お焚き上げとは?
供養したぬいぐるみや人形を、火で焼いて浄化・処分する儀式です。
主に寺社で年1〜2回実施されることが多く、「お炊き上げ」とも表記されます。
◎ どんな人におすすめ?
捨てることに罪悪感がある方
故人が大切にしていたぬいぐるみを丁寧に扱いたい方
仏教や神道の供養に沿って手放したい方
処分方法②:自治体のゴミ回収を利用する場合の注意点
心理的に割り切れる場合は、自治体の粗大ごみや可燃ごみとして出すことも可能です。
ただし以下のような注意点があります。:
布や綿のぬいぐるみ:可燃ごみが一般的
大型のもの:粗大ごみとして処分(事前申請が必要)
他人の目が気になる場合:袋に入れて見えないようにする
気持ちの区切りをつけたい場合:白い布に包む、塩をふるなどの「簡易供養」も
処分方法③:遺品整理業者や供養代行サービスを利用する
どうしても自分では処分しづらい場合、
遺品整理業者が提携寺院と連携して供養・お焚き上げを代行してくれるサービスもあります。
メリット
業者が引き取り・供養まで一括対応
自宅での立ち合いが不要な場合も
明細付きで供養の証明書をもらえることもある
費用の目安
一体あたり1,000〜3,000円程度
段ボール1箱単位で5,000円前後が一般的
人形供養を行っている主な団体・神社(例)
団体・寺社名 | 所在地 | 特徴 |
---|---|---|
雛人形供養協会 | 全国対応(郵送可) | 年間を通じて受付。公式サイトあり |
淡嶋神社 | 和歌山県 | 人形供養の代表的な神社 |
増上寺 | 東京都 | 仏式のお焚き上げが可能 |
地元自治体の清掃局 | 各自治体 | 年始に「どんど焼き」を実施することも |
まとめ|感謝の気持ちを込めて、心ある処分を
ぬいぐるみや人形の遺品は、ただのモノではなく、想いや記憶がこもった存在です。
供養やお焚き上げを通して、気持ちに整理をつけることは、自分自身の心を整えるプロセスでもあります。
無理にゴミとして処分せず、自分やご家族の気持ちに合った方法を選びましょう。